中高一貫校には、様々な分け方があります。公立か私立か、共学校か男子校・女子校か、静岡県内か県外か、通学型か寮制か、受験科目が2科目か3科目か4科目か、などなど。静岡県の場合、受験する中学を居住地や近隣市町に限るのであれば選択肢が非常に少ないのですが、それでも受験校選びをしなければなりません。
受験校選びをする際のポイントの一つに、大学の付属校か否かというのがあります。静岡県東部であれば、星陵、不二聖心、日大三島が、それぞれ静岡理工科大学、聖心女子大学、日本大学の付属となります。選択肢を首都圏にまで広げれば、学校数は一気に増えます。特に首都圏では、難関大学の更なる難化が進む中で、有名私立大学の付属中学校の人気が高まっています。
付属中学校の最大の長所は、内部進学制度でしょう。内部進学制度は学校によっても異なりますが、他の高校から受験するよりも、負担が少なくなることが一般的です。静岡県内の各中学校も、例外ではありません。希望すれば、大半の生徒が合格している、というケースもあります。内部進学をする生徒が多くいる学校は、授業の中で大学受験対策をする必要性が薄れるため、基礎学力をじっくり養成したり、また人間教育に力を入れたりすることもあります。
一方で、短所もあります。最大の短所は、希望する生徒全員が内部進学できるわけではない、ということです。内部進学のための試験が非常に難しい学校もありますし、定員が限られている学校もあります。逆に、内部進学が簡単な学校の場合、学校の授業が一般の大学受験に対応しておらず、外部の大学に進もうと思うと、受験勉強に苦労することもあります。
付属中学校は、中学受験においては、有力な選択肢になり得ます。が、付属中学校を受験するときは、内部進学者の割合や、内部進学の試験制度、難易度などを確認する方が良いでしょう。また、上部の大学についても、併せて調べておきましょう。
個別指導塾のエール学院
学院長 小澤典生